ホーム > ストレージ投資で資産運用 > 未来まで資産を残すなら「ファミリーオフィス」を作るべし

未来まで資産を残すなら「ファミリーオフィス」を作るべし

(写真=Monkey Business Images/Shutterstock.com)

日本ではあまり耳にしない「ファミリーオフィス」という言葉ですが、欧米では事業に成功した富裕資産家のファミリーが、その永続的な発展を目的に所有資産等を運用する、一種のプライベートな組織体制として既に定着している存在だともいわれています。

ここでは、「ファミリーオフィス」の全体像をみていきましょう。

ファミリーオフィスとは

ファミリーオフィスは、単に金融・資産運用管理や相続税対策の資産管理だけではなく、ファミリーの富全体を管理します。財的財産が重要であることはもちろんですが、それ以上に知的財産や人的財産であるノウハウ、ソフトウェアなどが重視されます。

スイスのチューリッヒを本拠に、世界の主要な金融センターを含む50ヵ国あまりで金融サービスを提供しているUBSの「グローバルファミリーオフィスレポート2016」によれば、富裕層がファミリーオフィスで重視しているテーマの筆頭は世代間での資産運用で、これに会計と税務、遺産相続関係、家族の結びつき、家族の教育、慈善活動などが続いているそうです。

ここで注目すべきなのは、資産を築いた一族が投資によって資産の拡大ばかりを目指しているわけではないということです。そこでは資産を拡大するよりも、築き上げた財産をいかにして、世代を超えて適切に管理・運用できるかということに重きが置かれているのです。

欧米では既にスタンダード

ところでファミリーオフィスのルーツはどこなのでしょうか。

実は、6世紀頃の欧州貴族の資産管理に遡ることができるようです。その後も、事業の成功によって富を得た資産家ファミリーの間にファミリーオフィスが普及を続け、やがて19世紀に至ると、ロックフェラー家やモルガン家が相次いでファミリーオフィスを設立し、一族の資産を次世代のファミリーメンバーへと継承するようになります。

近年ではマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が、本人夫妻のファミリーオフィスであるBMGIなどを通じて資産運用管理を行っているのをはじめ、米国内にはすでに3,000以上のファミリーオフィスが存在しているといわれています。

ファミリーオフィスのメリットとデメリット

ファミリーオフィスの役割だけをみていると、「プライベートバンクとどこが違うのだろう」という疑問が湧いてきます。確かにファミリーオフィスのサービス内容はプライベートバンクと変わらないように見受けられますが、両者の大きな違いは「ファミリーオフィスは一族が運営する資産運用管理会社である」という点に集約されます。

ファミリーオフィスでは、一族のメンバーを取締役会や投資委員会に据えることができるため、プライベートバンクに比べれば、現状把握や迅速な決断が比較的容易にできます。もちろん独自の判断で資産運用や資産管理の専門家を起用したり、会計や法律に関する専門家を独自に雇用したりといった、一族の実情に合った解決策を見出すことが可能になることはいうまでもありません。

一方で、ファミリーオフィスのメンバーが、資産家一族の利益に迎合するあまりに客観性を失った判断をしてしまうようなことがないようにすることも大切です。

ファミリーの永続を目的とする資産運用が、プライベートバンクの担当者が陥りがちな「短期的な成果を求める傾向」に捉われることなく行われるべきものであることは確かです。しかし、かといって「ファミリーの利益のみを優先」するような姿勢では、ファミリーオフィスの存在意義自体が問われることにもならないため注意しましょう。

日本ではあまりメジャーではないファミリーオフィスですが、子や孫世代へ繋がるような長期的な視点での資産運用法の一つとして、選択の余地はあるのではないでしょうか。

【オススメ記事】
初心者必見 セルフストレージ経営の3つの心得
気をつけたいストレージ投資の失敗ポイント 成功するためのノウハウ4選
トランクルーム投資?コンテナ投資?違いを知って始めよう
荷物を預けるだけじゃない コンテナは投資対象だと知っていますか?
投資にリスクはつきもの ストレージ投資のリスク回避術